演劇パビリオンARCHIVES

ごあいさつ

『演劇パビリオン』アーカイブサイト立ち上げにあたり

黄金町バザールのディレクターから「2014年の秋、黄金町で演劇祭を開催して欲しい」と依頼がありました。それから数日後、ぼくからプランをお話した時に「(演劇祭というものを)市原君なりに読みかえたということですね。」という言葉と同時にGOサインをいただきました。そこでは以下のこともご了承いただきました。

 1:拠点となる場所を直ちにオープンさせ、開催に向け運用したい。
 2:日々刻々と変わって行く拠点(人との関わりの結果)を
   アーカイブ/開示することで演劇作品としても成立させたい。
 3:開催期間を出来るだけ長く設定し、開催前からプロジェクトを開示していきたい。

つまり『演劇パビリオン』は、特定の期間・土地・コミュニティのなかで実施される演劇祭であると同時に、不特定多数の来場者とアーティストを得ながらにして上演を試みる演劇作品でもあることを狙いました。それらの過程と結果が、このアーカイブサイトで覗き込めるようになっています。演劇センターFが作って来た、そして作れなかった事象を参照可能にするということが重要だと考えたからです。例えば、演劇センターFの立ち上げには、以下の願いが含まれています。

 場に満ちた演劇を、集めて、絡めて、縫いあわせることができれば、
 だれかの/どこかの/いつかに届けることも可能になるだろう。

このアーカイヴサイトを通じて、演劇を必要としている人や、思いもよらない誰かに、そしてこれを読んでくれているあなたに、黄金町に漂っていた演劇の匂いを感じていただけたら嬉しいです。

最後になりましたが『演劇パビリオン』開催にご理解とご協力をいただいた多くの方々に、深く感謝します。本当にありがとうございました。足しげく通ってくれた人、一度だけふらっと遊びに来てくれた人、来れなかったけど気にしてくれていた人、開催を知らなかった人、ひと、ひと・・・。あなたがいなかったら『演劇パビリオン』にはなりませんでした。これからも演劇センターFは、次のミッションを見つけながら活動を続けます。またお会いしましょう。

『演劇パビリオン』構成・演出
市原幹也(演劇センターF芸術監督)

演出家。劇団のこされ劇場≡主宰。演劇センターF芸術監督。2005年より北九州芸術劇場にて演出作品を発表。2009年からは劇団によって商店街のなかに民間劇場を立ち上げ、地域に密着した運営と創作を展開。5年に渡り芸術監督を務めた「えだみつ演劇フェスティバル」の先進的な取り組みは国内外から注目を得る。作品が国際的な演劇祭へ招聘される一方で、子供から高齢者まで幅広い年齢層の市民を対象にした創作や、コミュニティプログラムを多数実施。これらの活動が評価され平成24年度北九州市民文化奨励賞を受賞。現在は、現代アートの国際展「横浜トリエンナーレ」サポーター活動の年間顧問・講師も務める。